三つ巴の争いとなったJ1の優勝ですが、去年はJ2に居た柏が見事に勝ち取りました。いやあ、本当に偉業だと思います。プレッシャーにも負けずに完全アウエーで3-1の勝利。しかもそのうち2点は今シーズン無得点だった選手によるもの。どちらももう一度やれと言っても難しいでしょう。

優勝の要因として先ずはスタッフの優秀さが挙げられる。名将ネルシーニョはチームを率いて3年目。ヴェルディ・グランパスでの実績もあり優秀さはJリーグを見ている人なら分かるだろう。その中でも今年の優勝は大いに価値がある。ヴェルディ時代は当時の代表を揃えての結果だったが、今の柏では中軸にベテランとブラジル人を据えつつ、若手の力をよく伸ばしていた。酒井・橋本・茨田・工藤・田中などがああいう大一番でも力を見せられたのはやはりそれまでに経験を積ませたからだろう。それによって層もだいぶ熱くなったのだから。そしてコーチの井原さん。彼が守備の面倒を見た。ヴェルディ・マリノス時代の監督とディフェンスリーダーが融合して強固なチームになったということか。そして小見さん。選手を見る目がずば抜けていることを証明した。ユース組だけじゃなくきっちり出来る選手をとってきているからね。

そして選手でいうなれば、外国人の力も大きいが、近藤と大谷の存在が大きい。柏ユース育ちで10年目と9年目のベテランは二度の降格を経験しながらもチームを率いてきた。トンズラ7の一員だった浦和のDFとは大違いである。その彼らの背中を見て柏ユースの選手たちも続いたと言えるのではないか。競争意識が高いことで全体が成長できたのだろう。11番を貰うくらい期待されていた陵平、さらにはチームの精神的支柱とも言える北島が控えにいるのだから。

陵平の話が出たが、菅野とともに本当におめでとうと言いたい。「背が小さいから(笑)」という理由で昇格見送りにしたり、「金がないから売り飛ばす。でも赤紙もらってサボるFWは残すよ」ということをするクラブには腹が立つが、もしあのクラブに残っていたらこういう体験は出来なかっただろう。何故なら有能な人間の首を飛ばすチームだからだ。そういう意味では彼らのプロ生活のためにもより競争できる環境にいることは成長に繋がるのだからプラスである。今日は間違いなく最高の日になったであろう。おめでとう。

最近見てなかったけど久々にサッカー雑誌読もうかな。昇格一年目で大きなことを成し遂げた彼らの声を聞いてみたい。